日曜日に改築作業を進めた。
僕がここに住み着きはじめた5年前は、まだ不法占拠が始まって1年足らずだったので、周りの家屋に比べて結構見栄えが良かったこの建物も、相当いたみが激しくなってきた。
知人や友人からの寄付で立てさせてもらったこの建物は、地区の保育所や近所の子供たちの遊び場として十分すぎるほどに役割を果たしてきた。
エクアドルから訪ねて来てくれた友人K君と、母親のように僕たちの面倒を見てくれるご近所さん、ルーチャの協力で屋根と正面の塀(らしきもの)を張り替えた。
屋根の張り替えは、自称大工のオジさんにソー60レス(1ソーレス=約30円)でお願いしたんだけど、助手を連れてこなかったり屋根に手が届かなかったりで、結局ルーチャが張り替え作業を請け負い、オジさんは助手として働くことになった。
以前まではビニールシートの上にむしろを被せるといった簡単な作りの屋根だったけど、今回は奮発してトタン屋根を買い揃えた。一枚当たり35ソーレスで16枚購入。

正面の塀は、廃材で間に合わせた。廃材といっても一枚4ソーレスで売られているもので、これは12枚ほど購入した。
その他、屋根を支える柱や釘、蛍光灯、蝶つがいなどの購入で改築費用は約1000ソーレス成り。
生きていくための智慧を全くと言っていいほど持ち合わせていない僕とK君が、塀の張り替えにもたついていると、フラッとやってきたルーチャの旦那フェルナンドが作業を手伝ってくれた。
酒を飲みすぎては失敗ばかりするフェルナンドだけど、大工の腕前は一級品。あっという間に塀を完成させてしまった。
夕日が空をオレンジ色に染めだした頃、改築作業は無事終了した。
みんなのお陰で息を吹き返したこの建物は、この地区におけるナソップ運動の拠点として働く子供たちに利用してもらう予定。そして、そのもう少し先には、働く子供たちの学校としてこの建物には活躍してもらいたいと思っている。
(輔)
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