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ムシロとリマの冬   

今日リマの市内でバスに乗っていると交通事故があったようで人だかりとパトカーが止まっているのが見えた。そのすぐ横に2台も消防車がいる。そのわりに当の事故車は前のボンネットがゆがんでいるくらい。一見して死亡事故ではなさそうに見えた。
2台も消防車が出動するほどの事故には決して見えないんだけど、そこでふと、あまりペルーで消防車が走っている音も聞かなければ姿も見かけていないかも?と。そういえば(幸運なことに)火事現場も火事の跡地も見たことがなかった。

リマの市内の金持ち地区の建物はコンクリートで覆われているのでそんなに燃え易そうには見えないけど、私たちが住む地区ではもっと火事になる危険度が高いのではないか?と急に思ってしまった。
なぜって近所の家の材料と言ったら①焼いた煉瓦、②日干し煉瓦、③組み立て式廃材の木製、④ムシロ風の植物を編んだものの4つが主な材料。①→④まで順序を追うごとに経済的に低所得者の家になっていく。私たちの仲間である子供たちのおうちは大体②~④の材料でできている。

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先月の日曜日に5年間頑張った「ムシロ&ビニールシート」の屋根にお別れを告げ、新しくトタン(段ボールを圧縮してセメント加工したようなもの)に葺き替えた。古くなったムシロは捨てるのではなくて燃やすことになった。砂の広場に持って行き積み重ねて火を付ける。っという間に「ぅぅぅっ」て簡単に燃えた。真赤に燃えているそのムシロの山を見ながらゾッとした。こんなに簡単に燃えるものだったなんて。うちは屋根に使っていたけど壁に使っている家庭もある。そういうムシロの壁のすぐそばで薪を使って鍋をかけているおばちゃんも近所にいっぱいいる。家にかけるお金を持っていない人々がこういうところでも生命の危険に曝されているのではないかと。でもそれにしては火事になった家を見ていない。

火の管理をしっかりしているのは勿論だろうけど、地面が水分や塩気を含んだ砂であることと、海の近くで空中にも湿気が多いから燃えにくくなっているのかな?などという結論にとりあえず落ち着いた。5月から始まるあのうっそうとした灰色の空、時折霧まで発生して、湿度が高いのに雨が降らない、そして洗濯物も乾かない困った季節だけど、火事を防いでくれているのかもしれないと思うと少し好きになれるかもしれない。

まもなくかなり例年より長かった今年の夏も終わり、リマの灰色な冬がやってくる。
(響)

Asociacion Cussi Punku http://cussipunku.uijin.com
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by cussipunku | 2009-04-13 10:44 | 日常